【十二国記】おすすめの読む順番+出版順・時系列順《ネタバレなし》

【十二国記】シリーズをはじめて読む人におすすめの順番

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2019年12月5日 追記

「小説より先にアニメ版を見るのはどう思いますか?」と質問いただきましたので、アニメ版十二国記を見るタイミングについて、私の意見をまとめました。

👉 【追記】小説を読もうと思っている人はアニメを先に見ない方がいい、の理由

2019年12月31日 追記

「月の影 影の海」が読み進められない…というご相談がありましたので、「シリーズ最初から読み始める必要はない!」という思いのもとオススメの1冊を選びました。

👉 【追記】「月の影 影の海」でつまづきそうな場合「図南の翼」から入るのがオススメ

2019年10月、11月に発売となった、十二国記シリーズ18年ぶりの長編「白銀のおか くろの月」。第1巻は新潮文庫史上最高となる50万部で、発売3日で各巻10万部の増刷が決まり、大変な話題を集めました。

なにせ新作が18年ぶりということで、十二国記シリーズを知らない人も少なくないと思います。今回は、「はじめて十二国記を読む人」のための「おすすめの読む順番」をまとめました。

いろいろな方が「おすすめの読む順番」をX(Twitter)やブログでまとめていらっしゃるので、ぜひ参考にしてみてください。

このページの目次

今から買うなら「新潮文庫版」

十二国記シリーズは当初、講談社のライトノベル系文庫レーベルである講談社X文庫ホワイトハート(ホワイトハート版)から刊行されました。のちに一般向けの講談社文庫(講談社文庫版)から刊行されました。

後に、十二国記シリーズは新潮社に移籍し、完全版として新潮文庫(新潮文庫版)から発売。この時、別作品扱いだった「魔性の子」も十二国記シリーズのひとつとしてまとめられました。

最新刊の「白銀の墟 玄の月」は新潮文庫版でしか出版されていませんので、今から買うなら新潮文庫版一択になるでしょう。

なお、十二国記シリーズの出版年と時系列は下記の通り。

シリーズ出版順

  • 魔性の子(1991年/当時は別作品扱い)
  • 月の影 影の海(1992年/シリーズ第1作目)
  • 風の海 迷宮の岸(1993年)
  • 東の海神 西の滄海(1994年)
  • 風の万里 黎明の空(1994年)
  • 図南の翼(1996年)
  • 黄昏の岸 曉の天(2001年)
  • 華胥の幽夢<短編集>(2001年)
  • 丕緒の鳥<短編集>(2013年)
  • 白銀の墟 玄の月(2019年)

シリーズ内の時系列順

  • 東の海神 西の滄海(約500年前)
  • 青条の蘭(「東の海神 西の滄海」の前後/「丕緒の鳥」収録)
  • 漂舶(約400年前/ドラマCD付録)
  • 図南の翼(約90年前)
  • 華胥(約12年前/「華胥の幽夢」収録)
  • 風の海 迷宮の岸(約5年前)
  • 冬栄(「風の海 迷宮の岸」の後/「華胥の幽夢」収録)
  • 風信(1年前/「丕緒の鳥」収録)
  • 月の影 影の海(基準とする)
  • 丕緒の鳥(「月の影 影の海」の後/「丕緒の鳥」収録)
  • 書簡(「風の万里 黎明の空」の1か月前/「華胥の幽夢」収録)
  • 風の万里 黎明の空(約1年後)
  • 乗月(「風の万里 黎明の空」の後/「華胥の幽夢」収録)
  • 帰山(「華胥の幽夢」収録)
  • 落照の獄(「丕緒の鳥」収録)
  • 黄昏の岸 曉の天・魔性の子(約2年後)
  • 白銀の墟 玄の月(「黄昏の岸 曉の天」の後)

十二国記シリーズを読み始めるなら、ズバリこの順番がおすすめ!

十二国記シリーズをはじめて読む人向け!おすすめの読む順番

世界全体の流れを追いながら読むなら

※タイトル前の数字はエピソード番号

  • 1 月の影 影の海
  • 2 風の海 迷宮の岸
  • 3 東の海神 西の滄海
  • 4 風の万里 黎明の空
  • 5 丕緒の鳥<短編集>
  • 6 図南の翼
  • 7 華胥の幽夢<短編集>
  • 0 魔性の子
  • 8 黄昏の岸 暁の天
  • 9 白銀の墟 玄の月

基本的には、公式が発表しているエピソード番号順に読むのがいいと思います。 エピソード番号は、本の帯に書いてあります。Amazonなどの通販サイトの場合、タイトル横に番号が付いています。

「魔性の子」を読むタイミング

この中で「魔性の子」は、当初、十二国記シリーズではありませんでした。同じ世界設定ではありますが、「魔性の子」は別作品のホラー小説として刊行され、シリーズとの関係は明言されていなかったのです。
その後、現在の新潮文庫版が発売された時に、Episode 0としてシリーズの中に統合されました。

この「魔性の子」をどこで読むかは、ファンの間でも意見が分かれるのではないかと思います。前述した通り、ホラー小説のため十二国記のファンタジーな世界観を期待すると、かなり印象が違ってしまうからです。

ホラー小説に抵抗がない場合は、「魔性の子」から読むのもいいでしょう。私のように、普段はホラー小説を読まない、ホラー小説が苦手という方は、あとに回して大丈夫です。十二国記の世界観を知る前と後だと印象が異なります。

順番リストでは「黄昏の岸 暁の天」の前に置きましたが、後でも構いません。いずれにせよ「魔性の子」を読むなら、「黄昏の岸 暁の天」とセットと考えていただくといいと思います。

番外編、短編集はあとに回してもOK

  • 3 東の海神 西の滄海
  • 6 図南の翼
  • 5 丕緒の鳥<短編集>
  • 7 華胥の幽夢<短編集>

長編の「東の海神 西の滄海」「図南の翼」は、他の巻に話がつながっておらず、単体で読めるため番外編と考えていいでしょう。
どのタイミングで読んでもいいのですが、この2作品を読むなら、「東の海神 西の滄海」を読んでから「図南の翼」を読むことをおすすめします。

また、短編集の「丕緒の鳥」「華胥の幽夢」も、それぞれ独立した短編が収録されていますのでどのタイミングで読んでもいいと思います。

新刊「白銀の墟 玄の月」に合わせて読むなら

  • (1 月の影 影の海)
  • 2 風の海 迷宮の岸
  • 8 黄昏の岸 暁の天
  • 0 魔性の子
  • 7 華胥の幽夢<短編集>収録 冬栄
  • 9 白銀の墟 玄の月

せっかく新刊が出たので、新刊につながるように既刊を読みたいという人には、こちらの順番がおすすめです。

ストーリーの流れ的に上記の順番がいいと思っているのですが、作品内の時系列で読みたい場合は、「冬栄」を「風の海 迷宮の岸」の後に持ってくるといいです。

あえて新刊に合わせた最小の巻数でまとめましたが、作品の世界観を把握するという意味では、最初に「月の影 影の海」を読んだ方がわかりやすいと思います。

▼十二国記をはじめて読む方にもオススメの、ダ・ヴィンチの十二国記特集号は、Kindle Unlimited読み放題の対象です
(2020年2月28日現在、読み放題の対象ではなくなっています)

【追記】「月の影 影の海」が先に進まない場合は「図南の翼」から入るのがオススメ

(2019/12/31 追記)

「『魔性の子』はホラー小説と聞いたので『月の影 影の海』から十二国記シリーズを読み始めた!」という友人から、後日、上巻をなかなか読み進められないと相談がありました。聞いてみると、先を知りたい気持ちはあるけど馴染みのない漢字の単語が頻出したり、世界観や登場人物の設定が盛りだくさんで理解が追いつかない、とのこと。

「月の影 影の海」は現代日本の女子高生が突然、十二国世界に連れて行かれるところから始まります。その後、たった一人で見知らぬ世界を旅することになるのですが、右も左もわからないという心境を主人公だけでなく読者も共有してしまうのかもしれませんね……。

読みのがツラくなってきたら、いっそ「月の影 影の海」から読むのをやめてしまいましょう!

「月の影 影の海」が読み進められない場合は、「図南の翼」から読み始めるのがオススメです。上下巻ではなく1冊で完結しますし、登場人物やストーリーも他の巻より複雑でないと思います。「図南の翼」は他の巻に直接続くストーリーではないので、そういう点でも入りやすい気がします。

「図南の翼」は、個人的にはシリーズで最も気軽に読めた作品でした。

【追記】小説を読もうと思っている人はアニメを先に見ない方がいい、の理由

(2019/12/05 追記)

十二国記が「Yahoo!検索大賞2019」の「カルチャーカテゴリー小説部門賞」を受賞したということで、引き続き十二国記の話題が盛り上がっております。

この機会に十二国記シリーズを読み始める方も増えているようですが、書店によっては店頭にシリーズがそろっておらず、取り寄せになってしまったという方もいらっしゃるようですね。特に公式でエピソード0に数えられている「魔性の子」、十二国の世界に入る「月の影 影の海」が手に入りにくかったという声もありました。

Amazonなどで検索された方はご存じかと思いますが、十二国記シリーズは電子書籍では発売されておりません。そのため、書店で売り切れていたとしても入荷を待つか、おいている書店を探すほかありません。

中には、小説が売り切れていたからアニメ版を見た、という方もいたようです。しかし、アニメ版の十二国記は「序盤に登場する人物を増やした」ため、ストーリーが原作と大きく異なります。さらに、映像化作品というのは原作とテンポも変わります。アニメを見た後に小説を読むと、「全然進まないな……」と感じる方もいると思います。
(これは十二国記に限らずいろんな作品が当てはまると思ってます。私はロード・オブ・ザ・リングを観た後に「指輪物語」を読んで、深く実感しました……)

アニメ版十二国記を見るオススメのタイミング

  • 1 月の影 影の海
  • 2 風の海 迷宮の岸
  • 3 東の海神 西の滄海
  • 4 風の万里 黎明の空
  • これ以降でアニメ版

小説を読む前にアニメ版を見るメリット

個人的には、もちろん小説を読んでからアニメ版に入るのがオススメなのですが、小説より先にアニメを見るメリットもあると思っています。

  • キャラクターのイメージを掴んでから小説が読める
  • 小説を読んだ時にアニメの声で再生される
  • 十二国記の世界観を映像で観た後に小説を読むと想像しやすい

アニメ版にはアニメ版の良さがあるので(魅力的なキャラクターに声が付くのが何よりうれしい)、どこかのタイミングでぜひ見てほしいです😉

十二国記のアニメは、動画配信サービスでも見放題の対象になっているようです。
ちなみに私は、長編新刊が出る前に待ちきれず、U-NEXTで一気に見返していました。もし登録している動画配信サービスがあれば、チェックしてみてください!

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